指すのは、格好良い体育館、音響の良い音楽室、身近な図書館などを合わせた複合型施設として、一般教室から分離。最新の防犯装置で無人管理にし、深夜や早朝も地域に開放すること、です。

しかし、神戸市内の全小学校でそれを達成するまでには100年以上かかるでしょう。まず、駅から近くて、防犯に適した構造の小中学校の体育館から、夜間開放時間を22時半まで延長しないといけません。
家と職場を往復するおじさん、家と近隣に縛られるおばさんに、「3つ目の居場所」が必要です。体育館が交流の場になり、心の避難所にもなります。

神戸市の小学校体育館の夜間解放は「20時30分まで」です。しかも、利用団体は、各小学校の施設開放委員会の承認が必要で、他都市に比べて利用条件がとても厳しい。

家族との夕食後に「大人の部活」ができる時間帯は、20時30分から22時30分ぐらいでしょう。さらに、飲食店で働く人のために24時から、高齢者が体操をするには早朝6時から、という時間帯の開放も必要です。

深夜や早朝の施設開放をするには、現在のように、地域住民や学校に管理を丸投げしていてはだめです。施設の防犯装備を固めて無人管理にし、神戸市が責任を負わなくはいけません。


精神疲労は睡眠不足になりますが、肉体疲労ならば熟睡できます。脳は、ボーッとしている時に新しい発想を生み出します。夜に激しい運動をし、タンパク質を摂って、すぐに寝る。自然と早寝早起きになり、早朝に冴えた頭で勉強できます。酒や薬などの刺激物は、運動の代わりにはなりません。

うつ病や引きこもりなど、心を病む人が少なくありません。夜間体育館を遊びの交流の場にし、就労不能になる人を1人でも救済できれば、「生涯賃金+社会保障費の節約」で1億円以上の価値を生むことになります。体育館の改修費用などは安いものです。

もちろん、「よく遊びよく学べ」で、すべての人たちの労働生産性も高まります。さらに、対戦型の競技によって向上心が生まれれば、スポーツ用品などを買い揃えるようになります。大会後には、勝っても負けても飲食店で打ち上げをするでしょう。スポーツが盛んになれば、民間のスポーツ施設も高級化で差別化でき、さらに競技経験者が指導者として活躍できるようにもなります。地域全体がうるおいます。

人も街も活性化し、地域の発展、日本の発展、そして、世界の発展につながるはずです。

大都会でも、山間部でも、離島でも、日本の小学校には体育館とプールがあります。これは世界的に極めて珍しい日本の美風です。五輪で日本選手が室内競技で活躍する基盤です。

贅沢も当たり前になると、その価値がわからなくなってしまいます。日本の小学生は、ハリウッドや豪華客船の象徴でもあるプールで泳いでいるのです。

東京や横浜では「神田さくら館」のように、体育館に、音楽室・プール・会議室などを含めた総合施設として、まるごと地域住民に開放しています。甲南女子大の芦原講堂とまではいかなくても、小学生にこそ、音響の良い音楽室が必要です。


ちなみに、実家がある横浜市鶴見区(人口27万人)には、東灘体育館級の「地区センター」が6つあり、さらに東灘体育館の3倍規模のスポーツセンターが1つあります。東灘区(21万人)の9倍の体育館があることになります。


また、熊本の地震で避難所になっていた益城町(人口3万4千人)の総合体育館は、東灘体育館の5倍規模。人口比で30倍もの面積になります。


群馬県高崎市のアリーナは、東灘体育館の6倍規模。さらに市役所周辺の河川敷には、野球場とサッカー場がそれぞれ10面、ラグビー場が3面…。


神戸市が新しい体育施設を作ろうとしても、予算と土地の確保が難しい。体育施設を広げるには、空いている夜間の小学校の体育館を活用するしかありません!!

(難易度:小、短期的効果:中、長期的効果:大)​​​​​​​

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