車や鉄道が登場するまでは、船が交通の主力。神戸は、四国の高松とを結ぶ定期航路を持つ瀬戸内海の玄関港です。淀川水系やアジアにもつながる水運で、環瀬戸内海での行事ができそうです。

まず、地図の見方を変えてみましょう。
自動車や鉄道が交通の主力になった今では、瀬戸内海が中国地方と四国地方を分断し、離れ小島が散らばっているように見えてしまいます。

しかし、自動車や鉄道が発明される以前は、船が交通の中心でした。瀬戸内海が陸地を分けているのではなく、瀬戸内海が道であって、陸地をつないでいたのです。中国地方と四国地方は瀬戸内海の道をはさんだ「向こう三軒両隣」です。備讃瀬戸の塩飽諸島を中心とした海の文化圏でした。

実際、和歌山から広島、愛媛まで「やけんのぅ」「じゃけんのぅ」という方言が似ています。兵庫県でも播州以西は塩飽の文化圏と言えるでしょう。

京都大学ボート部OBの私は、2017年に、「琵琶湖周航の歌」の100周年記念行事を企画・運営しました。滋賀県内の各自治体が参加する琵琶湖全体での祭りになりました。

一級河川「琵琶湖」は、瀬田川、宇治川、淀川と名前を変えて、大阪湾に流れ込み、瀬戸内海になります。桂川、大堰川、鴨川、木津川、大川、道頓堀川などの有名な川は、すべて淀川につながる「淀川水系」の川です。淀川水系が流れ込む海が大阪湾です。


そして、神戸は「瀬戸内海」と「大阪湾」との接点に位置します。本州と四国をつなぐ基幹航路のジャンボフェリーも就航しています。明石海峡大橋をくぐる5時間の楽しい航路で、運賃も安い。神戸は、瀬戸内海の玄関港です。

この航路を生かして神戸と高松との交流を深め、囲碁・将棋、音楽、スポーツなど、いろいろな団体同士の「環瀬戸内海対抗戦」を開いたらおもしろいでしょう。

船旅は雪・雨・川・湖・海など、さまざまな水に親しむ機会にもなります。遊びを通じて、環境に対する意識も変わるはずです。

(難易度:小、短期的効果:小、長期的効果:中)




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